緑内障の予防・緑内障の進行を止める予防
緑内障って、若い人には、あまり聞き慣れない病名ではないでしょうか? 緑内障に比べて、白内障のほうは、割と皆さんが知っている眼の病気のようですが。緑内障ってどんな病気なんでしょうか?
イメージとしては、眼の中が? 瞳が? 緑色になる? 嘘?どうなんでしょう。緑内障とはどんな病気なのかしら? 視神経に何らかの障害が起き、目で見える範囲が狭くなったり、部分的に見えない箇所が出来たりする病気が、緑内障です。
視野狭窄とか視野欠損
視野狭窄とか、視野欠損とも呼ばれる現象です。視神経は、網膜に映った映像を電気信号によって脳に伝える役割を果たしています。視神経に障害が起こることによって、視野に影響が出てしまいます。
ただ、一度、視神経に障害が起こると、治療を施しても、なかなか元には戻らない状況になってしまいます。狭くなったり、欠けたりした視野は、今の西洋医学では、もう取り戻す事が出来ないのです。年齢的には、40歳以上の中高年の人に多く発症し、加齢と共に、増えていく傾向にあります。
緑内障という名前の由来
40歳以上の人の20人に1人、5パーセントは緑内障にかかっているという統計データもあります。また、緑内障という病気の名前の由来は? それは・・・ 人間の眼球にある、角膜と水晶体はカメラで例えると、フィルターとレンズの役目をしています。ですので、本来、レンズと同じく、透明でなければなりません。また、角膜と水晶体には、全身に張り巡らされている血管というものもありません。
では、血管が無い角膜と水晶体はどうやって生きているの? かというと、必要な栄養は、房水という液体からもらっているのです。緑内障という病名の由来は、房水が必要以上に溜まってしまって角膜がむくんでしまい、瞳が青みがかって見える事に由来しています。そうなんです、文字通り、眼が緑色ぽく感じる病気なんです。とはいっても、鮮やかな緑色という訳ではありません。白内障のように、ハッキリとわかる色にはなりません。
緑内障の病名
緑内障の症状にも色々なタイプがある
緑内障の症状なんですが、実を言うと、一般に「緑内障」と言われるものでも以下のような色々なタイプの病名があります。
原発緑内障
困ったことに、これといった原因も理由もなく発症する緑内障のことを「原発緑内障」といいます。緑内障と診断されるほとんどのケース・約9割は、この原因が掴めない「原発緑内障」と呼ばれているものです。そして、「原発緑内障」の中でも、以下のように分類されたものがあります。
原発正常眼圧緑内障(NTG)
緑内障全体の6割~7割のケースが、この「原発正常眼圧緑内障(NTG)」タイプに当たります。一般的には、眼圧が上がることによって引き起こされる病気が緑内障と認知されて来ましたが、眼圧が正常の範囲であっても発症するタイプです。視神経の血流が原因ともされています。
原発開放隅角緑内障
原発開放隅角緑内障とは、房水の出口である隅角(顔の正面からは見えない角膜と虹彩の根元が交わる部分・上の図参照)が広いケースのもので、フィルターのような役割を果たしている線維柱帯(上の図参照)が目詰まりを起こして眼圧を上げてしまいます。
原発閉塞隅角緑内障
原発閉塞隅角緑内障とは一般的には、40歳以上の女性に多く発症例があります。房水の出口である隅角が、盛り上がった虹彩(上の図参照)により狭くなったり塞がってしまい、房水の流れが止まってしまうケースです。隅角全体が急に塞がってしまうと、急激な眼圧の上昇につながり、頭痛や眼痛、視力低下、吐き気などの急性発作が併発するケースもあります。また、急性的な発作が起こらずに、慢性閉塞へと経過する人もいます。
原発緑内障以外では・・・
続発緑内障
原因不明の原発緑内障の他にも・・・ 続発緑内障とは、目の違う部位の病気や、外傷、全身の別の病気が原因となって眼圧の上昇が起こり、緑内障を発症します。原因となる他の病気には、ぶどう膜炎、糖尿病網膜症、アレルギー治療などに使用されるステロイド薬の副作用によって発症するケース等があります。
発達緑内障
発達緑内障とは胎生期の隅角の発達異常によって併発される緑内障です。生後1年以内に8割が発病しますが、稀に成人してからも発病するタイプもあります。生後すぐに発症すると、眼球全体が異常に大きくなったり黒目の部分が大きくなったりします。専門的には、沢山の種類があるのです。
緑内障は、自覚症状が無いまま進行する
厄介な事に、緑内障という目の病気は、発症しても、全く気付かないことが多いのです。眼の奥が痛いとか、瞳の色が変化するとか、目の中が充血・出血するとかの症状は出ません。しかも私たちは、寝ている時ですら目を酷使しているとも言われていますので、厄介な病気です。
もちろん、ベットから起きて目の調子が悪かったら、直ぐに気付く? と思いがちですが、多くは、自覚症状が無いまま進行します。視野の一部が欠けて、な~んか、最近、見えない物が多いかな~? 等、生活の中で直ぐに気付くような気がするのですが、実際は、症状が出ていない片方の目が、もう片方の目の視野を上手くカバーしてしまう能力が働くために、全く気付きません。
予防には早期発見
だいたいの発病の発見は、飛蚊症や、光視症といった、違う眼の異変で眼科に行った時などに緑内障の検査をして、初めて判明する。というケースです。緑内障は、早期発見がポイントなのです。緑内障というと、特に若い人は馴染みがない病気なので、ついつい「たかが緑内障だし~」と判断してしまいます。
でも、緑内障という眼の病気は、最悪の場合、失明してしまう可能性のある恐い病気なのです。しかし、最近の眼科治療においては、キチンと治療を受けさえすれば、失明までの心配をする必要はありません。ただし! その予防には何回も言いますが「早期発見」がとても大事です。年齢が直接の原因ではありませんが、統計的には40歳を過ぎたら、定期的に眼科で検査を受けるようにしましょう。
緑内障予備軍とは
緑内障予備軍とは、現在は明確に緑内障と診断は出来ないが、疑わしさが残る場合や、将来、緑内障になる可能性が高いと判断される場合、緑内障予備軍と言われます。
近年、40歳以上の17人に1人が緑内障であると言われています。その中で自覚があり治療を受けているのは2割程度で、その他の8割は発見されないまま放置されているというデータがあります。
緑内障に気がつかずに放置し、発見が遅れれば、それだけ視野の欠損が進んでしまい、治療を始める頃には失明寸前だったという事も珍しくありません。そのため、予防には早期発見の重要性が叫ばれている病気の一つです。
ですが、緑内障は自覚症状が少ない事から、自分で気がつきにくいという難点があり、発見が遅れてしまいがちです。それを予備軍の内から自覚し、予防や改善を試みることで、緑内障の危険を回避していきましょう。
緑内障の危険をチェックしよう!
ご自身で簡単に出来る、緑内障の予備軍をチェックする項目です。あまり考えずに、直感的に思い当たる項目をチェックして、下の「結果を見る」のボタンをクリックしてみてください。あまり神経質になる必要はありませんが、緑内障予備軍の可能性が「60%」以上になった時は、注意してみてください。
診断結果
▼ 緑内障予備軍の可能性「10%」
将来、緑内障になってしまう危険がゼロではないものの、ストレスを抱え込んだり、目を酷使する生活をしてしまうと、すぐに予備軍になってしまいます。予防には睡眠を十分にとり、目をいたわる生活を心がけましょう。
▼ 緑内障予備軍の可能性「30%」
緑内障予備軍と言っても過言ではないラインです。体調の変化が訪れた時に、緑内障を発症する可能性も出てきます。風邪がなかなか治らないなどの免疫力が下がってきたような状態が続くようでしたら、軽い運動を生活に取り入れるなど、予防には体全体の調子を整えていくことを考えましょう。
▼ 緑内障予備軍の可能性「60%」
緑内障予備軍である可能性が大いにあります。体の不調から目に大きな影響が出てきますので、体調管理を心がけ、栄養面からも運動面からも、予防には生活全体を見直していきましょう。
▼ 緑内障予備軍の可能性「90%」
すでに目に違和感があるのではないでしょうか? 視野の欠損などの症状が起こっていても気がついていない場合もありますので、まずは眼科で検診を受けて目の状態を確認し、予防・改善を始めてきましょう。
緑内障の主な種類のまとめ
● 原発開放隅角緑内障
房水の出口である線維柱帯が徐々に目詰まりしていき、眼圧が上がって、ゆっくりと進行していく緑内障です。
● 原発正常眼圧緑内障(NTG)
眼圧が正常範囲(10~21mmHg)にも関わらず視野の欠損が起きる緑内障で、日本人に多く、緑内障の7割がこの緑内障だと言われています。
● 原発閉塞隅角緑内障
隅角が狭く房水の流れが妨げられ眼圧が上昇し視野の欠損が起こります。慢性型と急性型があります。
● 発達緑内障
生まれつき眼内の水の流れる道が未発達であることから起こる緑内障です。
● 続発緑内障
その他の目の疾患による眼圧上昇や、ステロイドホルモン剤などの薬剤によって眼圧が上がり視野の欠損が起きる緑内障です。
緑内障に特化したエクササイズ?
去年の秋頃から、特に夕方になるとな~んか眼に違和感がずっとあって、娘の勧めもあり、気になって眼科に行ったら、緑内障と診断されてしまいました。とても不安でした。眼圧が下がらないし、視野狭窄の進行も全く止まらない夢を何回も見ました。あたり前ですけど、失明なんてしたくないです。
もちろん直ぐに失明の恐れは無いにしても、先日の眼科医から診断結果を聞かされた時は、正直かなり動揺しました。今さらですが、そう言えば、最近、視界が暗くなった気がしていたし・・・。
こんな私と同じような、残念ながら既に、緑内障と診断されてしまった人、もしくは、将来の緑内障が心配なあなたの不安を解決する、改善率90%以上の自分で出来る予防・緑内障改善エクササイズがあります。
人にぶつかる事が少なくなった
もっと早い時点で、この緑内障に特化したエクササイズを知ることができたら良かったのですが。今となっては悔やまれます。でも、私の場合、日常生活の中にこのエクササイズを取り入れるようになってから、一番嬉しく感じていることは、町中を歩いていても、前よりは人にぶつかる事がなくなったということなんです。
前は、ビクビクしながら人込みの中を歩いていましたし、食事をしていても、テーブルの上に置いてある食器やグラスを、手や肘でぶつけて落としてしまう回数もかなり減って来たと思います。自分でも驚いています。
血流と自律神経の改善が緑内障克服に繋がる?
このページの上でも記述しましたが、現在、緑内障を発症する全体の6割~7割の人が「原発正常眼圧緑内障(NTG)」という病名らしいです。この「原発正常眼圧緑内障(NTG)」って、眼圧が正常の範囲(10~21mmHg)であっても発症するタイプです。原因はよく分からないのですが、視神経の血流が原因ともされているのです。
ですので、緑内障の改善には特に視神経の血流は大事です。血流の改善、自律神経の改善は、眼圧を下げると共に、眼圧以外の原因にも有効な緑内障改善のためのアプローチとして昨今は認知されています。
目の様々なトラブルを考える時に、「目は目」、「身体は身体」だと分けて考えるのは間違いだと、私は思っています。あなたの目も、当然、あなたの身体の一部なのですから、全身をトータルで考える必要があるのです。
目が見えるという幸福感
緑内障という人生初めての病名を受けて、私はつくづく思いました。目が見えるという事は、なんて幸福なんだろうと。今回、改めて眼という器官を意識して、物が見えるというメカニズムも自分なりに勉強しました。
まずは、光が網膜に入る
世の中の全ての視野は、太陽や電球の光があるからこそ存在しています。光が網膜に入ると、私の虹彩(上の図参照)の中心部にある瞳孔が、光の明るさにより、小さくなったり、大きくなったりしてくれます。光の量をコントロールしてくれるのです。
コントロールされた光は、水晶体を通りますが、水晶体はカメラのレンズと同じように、ピントを合わせる役割を果たしてくれます。水晶体は、チン小帯という線維状の筋肉をもって毛様体に固定されていて、チン小帯が収縮や弛緩することで、水晶体の厚みが増したり、薄くなったりしてピントを調節してくれます。(凄いですよねこのメカニズム)
そして、カメラのレンズの役割をする水晶体を通過した光は、フィルムと同じ役割を持つ網膜に像を結ぶのです。この像の情報が脳に伝わり、私達は、自分の目で確認した物体を初めて認識出来るのです。
脳が視覚を作る
網膜に結んだ像という情報は電気信号に変えられ、網膜上にある神経線維に伝えられていきます。さらに、その情報は、視神経と呼ばれる神経の束を介して、大脳に捉えられ、初めて私達は、その光景を視覚として感知するのです。
緑内障の発症のように、その視覚に障害が生じる時は、必ず眼やその付属器官に異常が起こっている場合です。このように、脳が視覚を得るためにしている身体のメカニズムを知ると、いかに「目が見える」ということが幸福な人生なのかを思い知らされます。
緑内障を、今すぐ、くい止めてください
視野が狭くなる病気「緑内障」。進行中期の段階まで、ほとんどの人に自覚症状が無い、放置しておくと失明の危険性もある危険な緑内障。絶対に、今の内に緑内障という病気をくい止めてください。人間は目が見えるだけでも充分幸福なのですから。